生活保護を受けることは恥ずかしいこと?

生活保護を受けることは恥ずかしいこと?

コロナが女性の就業に大きく影響を及ぼしています。もともと女性は非正規雇用の割合が多く、さらに業種もコロナの影響を直接受けている、宿泊や飲食、アパレルでの就業割合も多いのが要因です。

ネットニュース 「非正規雇用、8カ月連続で減少 女性割合高く、コロナ直撃か」では、労働力調査を用いて女性の非正規雇用の減少を解説しています。

12/5のNHKスペシャルでは、「コロナ危機、女性にいま何が」が放映されました。
共働き世帯では妻の働きが家計に必要不可欠な家庭が多く、妻の収入が減ることへの家計への影響や、弱い立場にあるシングルマザー窮状、雇用する側の苦悩が描かれていました。生活福祉貸付を申し込んだが、貸出条件に合わず断られ、幼い子を抱えてこの先の生活に絶望し涙するシングルマザーの姿に、対応した職員からはなんと声がけがあったのか…。そこまでは描かれていませんでした。

本当に生活に困ったときの国の制度として、「生活保護」があります。でも、”生活保護を受けることは恥ずかしいこと”と思っている方が少なくありません。ですが、生活保護は憲法で保障された国民の権利であり、保護を受けることにより差別されたり、不利益な扱いを受けたりすることはないとされています。生活保護は、追い込まれている窮状を一旦立ち止まって、まずは最低限の生活に立て直し、自立するためにお金と時間を与えてくれる「自立」が目的の制度です。

できる限りのことをやり、このコロナ禍では思うようにならず、自力では最低限の生活が送れない…そのようなときは迷わず生活保護を申請することをお勧めします。生活保護を申請しても断られるのではないか・・・と心配するかもしれません。申請の前に「できる限りのことをする」というのがポイントです。できる限りのことをするとは具体的に、生活保護を受けるための基準がありますので、自分の今の状況を整理することが大事になってきます。

整理する項目は、「収入」「支出」「貯金」「資産」「支援しくれる人」です。そのうえで親族に援助をお願いする、不動産など現金化するなどできる事があれば実行します。

役所の窓口に生活保護の相談をする際には、自分の置かれている状況を正確に伝えることがとても大事になります。誤った情報が伝わると保護を受けられる状況なのに保護基準に合わないと判断されたり、出直してくるように言われたりします。生活保護の相談窓口は多くの人が訪れ、ひとりに対して充分な時間を割いてくれないことがあるため、一度断られるとあきらめる方の少なくなくありません。そうならないためにも、事前に自分の状況を整理して正確に伝える必要があるのです。

役所に行く前の相談をしてくれるところはなかなか見つけられませんし、そのような発想もないかもしれません。また、生活保護後の自立に向けてのサポートは本来担当ケースワーカーが行うことですが、ケースワーカー一人に対して数百人を担当している現状を見ると、サポートが行き届かないことは容易にイメージできます。

どうしても生活ができなくなったら生活保護を申請しましょう。自立のための活用です。決して恥ずかしいことではありません。一方で、この制度は、容易にお金が手に入ることで自立の目的を削ぐ性質もあります。生活保護の長期利用は決して豊かな生活にはなり得ません。自分、家族を大切に自立して生きていってこその豊かな生活なのです。

豊かな生活とは、お金がたくさんあるということではありません。自分と家族が生きていることに幸せを感じ、仲良く楽しく暮らすということです。

役所に行く前の相談、生活保護受給後の自立に向けてのサポートでお困りでしたら
ウーマンライフパートナーご相談ください

話せるパートナー」でお話聴けます。
https://wlp.or.jp/zoom-counseling-room/

生活保護は憲法で保障された国民の権利
生活保護は憲法で保障された国民の権利